ブラック企業と聞いて浮かぶイメージとしては、「残業が多い」「パワハラやセクハラの横行」「なかなか辞められない」などといったものが多いでしょう。より具体的に、ブラック企業の実態がどのようなものなのかをまとめると、以下の通りです。
まず勤務時間についてですが、「残業代が満足に支払われない」「休日出勤を強いられる」「タイムカードの操作」などが行われています。残業が認められずサービス残業になったり、休日を会社都合で変更されたり休んでいても呼び出されたり、残業なのに定時にタイムカードを押させるなどして時間外労働を隠されてしまうのです。
次に求人や採用に関しての実態は、「求人に嘘の給与額や休日日数を記載」「ほとんど不採用にならない」「労働契約書の発行がなく契約が口頭」などが挙げられます。求人に虚偽の情報を記載し人を集め、どんどん採用することによって離職率の高さをカバーしているのです。労働契約書の未発行もいい加減さを表しています。また、社内の人間関係はというと、「上司や先輩には逆らない」「研修がなく満足に教えてもらえない」「パワハラやいじめがある」などという状態です。部活のように上下関係が厳しく、理不尽に耐えなくてはなりません。我慢しすぎると諦めへと繋がり、要求に従うようになってしまうのです。
退職時については、「辞めさせてくれない」がまず挙げられます。離職者が多いため、職場は離職票を渡さなかったり、ボーナスをゼロにされるなどあの手この手で引き留めようとしてきます。他にも「突然来なくなる人がいる」「精神疾患になる人が多い」など、身体的・精神的にダメージを受けて退職する人が多いのが特徴です。